相変わらずイグアナ
週末なんで実家にかえって、本棚から「イグアナの娘」を引っ張り出して読んでみる。改めてイグアナとして「イグアナの娘」を読むと、ページをめくるたびにグサグサと心に刺さる。なんというか、「ああ、自分がいる」みたいな。どこまで行っても自分を肯定できず、否定することしか許されない。だから、最終的に否定する自分を受け入れることで、自分の存在を受け入れる。あまりにもいたたまれなくなり、大爆笑する、という経験を久しぶりにしました。
で、今日の本題はこれ。
「いいさ人間の中で 一匹のイグアナとして一生を送るのも イグアナの目で見てると けっこう人間も動物に似てる」
萩尾望都「イグアナの娘」
僕自身も、なりたてのイグアナとして周りの人間を見るようになりました。そしたら本当に面白い。世の中には、実にいろいろなタイプの動物がいる。虎の威を借る狐とか、ひたすら虚勢はってるチワワとか、意外と目端がきいてるウサギとか。見ていて本当に飽きません。たとえば電車の中一つをとっても、色々な種類の動物がいます。中には「あ、自分が動物だと気付いてるな」というネズミもいれば、「あぁ、このタヌキまったく気づいてないわ(ry」というタヌキもいて、電車乗るたびに新鮮な驚きがあります。
一匹のイグアナである自分を理解できたことで、本当に世の中がいろいろと面白くなりました。ちなみに、僕は動物占いだと羊だそうです。こないだ職場の上司が教えてくれました。実に部下思いの上司です。
本日のレビュー「デミアン」
- 作者: ヘッセ,高橋健二
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鳥は卵の殻からぬけ出ようと、もがく。
その卵は世界だ。
生まれ出ようとするものは、一つの世界を破壊しなければならない。
鳥は神のもとへ飛ぶ。その神の名はアブラクサス。』
ヘルマン・ヘッセ 「デミアン」
これを引用した時点で言いたいことをすべて言った気がする。これを引用した意図がわからない人には、正直語る気がおきない。 あえて語るとするならば、僕は「書を捨てよ町へ出よう」のサントラを買ったし、「美少女戦士セーラームーンR」の劇場版DVDを買った。旧約聖書? もちろん読みましたとも。