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市井の荒波にもられるアラサーが、無駄に本心をさらけ出します

10年来の野望をかなえた話

 レインボーブリッジを歩いてみた。
 ビッグサイトの中をブラブラし、さて帰るかと思ったら、午後1時。まだまだ、時間はあります。
 そういや去年の冬コミで一緒に売り子やった友人が、「ビッグサイトから実家(山手線エリア内)に歩いて帰った」などと言っていたのを思い出し、では僕も歩いてみるかと、思い立ってしまいました。
 ビッグサイトから歩いて帰宅ってのは、以前に試みたことがあります。はりんかい線で「国際展示場 ~ 大井町」。初参戦 or 2回目だったから、今から10年近く前のはず。
 ところが、結果的には断念。お台場まで歩いてみたのの、眼前に横たわる東京湾。知らなかったんです。りんかい線が海の下を走ってるとは。仕方なく電車に乗りました、敗北感を抱えて。
 そういう青春時代の苦い思い出も蘇りつつ、一方で台場にそびえ立つ某酒造メーカーを見てアンニュイを覚えつつ(就活的な意味で)、期せずして10年前のリベンジを果たす事に。
 それにしてもビッグサイト。韓流アイドルの握手会と、「日系バイリンガルの学生」に向けた就職説明会をやっていました。おかげで会場内は、アイドル目当てに盛り上がりまくっている女子中高大学生と、スーツでびっちり固めた意識の高いバイリンガル(多分)であふれかえっていました。本当に、居心地が悪い。

レインボーブリッジは歩いて渡れます。スゴイですよね!これだけ大きな橋なのだから自動車や電車しか通れないのかと思ったらちゃんと歩道も付いているんです。ところが、自転車での通行はできません。

http://tokyoite.biz/favorite/rainbow_bridge/index.shtml

 詳細は上を見てもらうとして。そういやレインボーブリッジなんて、生まれてこの方2、3回しか渡ってないなと愕然としつつ踏破。印象としては、とにかく風が強い。あと、ジョギングしている方々が多くてびっくり。しかも外人率高し。
 レインボーブリッジの出口って、田町のほうなんです。つまり、ここから大井町に向かおうとすると「田町 ~ 品川 」分まで余計に歩かざるを得ない、休憩がてらに依ったコンビニで地図を見たとき、気づいて愕然としました。好きでやってることなんで、電車に乗っちまえば良いだけの話なんですが、そう思うと尚更、歩こうというモチベーションが生まれてくる。天王洲アイルあたりで心が若干折れそうになりつつも、品川シーサイド付近のサークルKで立ち直り、何とか大井町まで歩きとおしました。
 ゲームなら、要所要所でフラグでも立つんでしょうが。ところがリアルは甘くない、さしたるイベントも無く、淡々と歩いただけ。せいぜい、楽天の紙袋持ったスーツ連中をやたらと見かけたけれど。何かあったのかしらん。
 と、いうわけで、学生時代に思い描きつつも果たせなかった野望を、10年越しに達成することができました。所要時間3時間、距離にして10km強。達成感よりも、とにかく疲れた。
 ちなみに、大井町駅構内で「りんかい線なら 新木場まで15分」という看板を目にして、ちょっと涙が出た。

本日のレビュー「空手道ビジネスマンクラス練馬支部」

空手道ビジネスマンクラス練馬支部 (文春文庫)

空手道ビジネスマンクラス練馬支部 (文春文庫)


 本作にしろ、獅子の門の芥菊千代にしろ「コンプレックスをモチベーションに武道にのめり込む」というシチュエーションは大好きです。好きすぎてキレそう。ぱみゅぱみゅレボリューションを着信音にセットしたのに、誰からも着信来ないから鳴らせる機会が無い。別の意味でキレそう。

厄年の妻子持ちサラリーマン木原は、ある晩たまたま空手家とチンピラ三人のケンカを目撃する。若い空手家はふたりのチンピラをあっと言う間に倒し、素早く走り去った。しかしつい惚れ惚れとしてその場に留まっていた木原は倒されたチンピラの一人、尾形に顔を覚えられてしまい、後日道端で殴られ、土下座までさせられる。この苦い思い出に煩わされていた木原はある日、フルコンタクト空手の志誠館練馬支部道場を訪れたのであった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%89%8B%E9%81%93%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E7%B7%B4%E9%A6%AC%E6%94%AF%E9%83%A8

 つまるところ、チンピラにビビったオッサンが空手やって立ち直る、ただそれだけの話なんですが。グイグイ読ませてしまうのが作者の妙。人間だれしも、折れざるを得ない状況に直面してしまう、という経験はあるかと。ただ、この主人公は折れるだけで諦めず、自分を変えようと空手を始める。この辺が僕の金銭にビンビンきました。